
報告が遅くなって申し訳ない。10日夜の納車以来今朝までで260kmあまり走行した。ただほとんどが夜間や同乗者ありや雨降りでの走行で、ひとりで真剣に走行したのはわずかである。というか、昔のように馬鹿みたいに飛ばすこともさすがになくなってきたのだろう、ごく普通に走っている。
高速道路をちょっと速い流れに乗って走った時(130km/hぐらい)の印象では、道路の継ぎ目の段差が結構こたえた。街乗りではそういう感じはなくちょうどよいぐらいであったのでこれは意外だった。CORVETTEにはダンパーの強さを入力の強さに応じて無段階に変化させるシステムが組み込まれているから、速度が上がるとそれに応じてダンピングが強くなるのだろう。ある程度ブッシュやダンパーがなじんでくれば当たりももう少し柔らかくなるだろうが、現状ではちょっと不快である。

アクセルやステアリングも重めで長時間乗っていると結構疲れる。ステアリングはクイックなのでまだいいが、アクセルが重いのはNGだ。パワーがありすぎるから安全性を優先したのだろう、アクセルペダルを半分ぐらい踏み込まないと本来の力が出ないセッティングになっているから余計である。横着をしてアクセルをちょいと踏んだだけでは軽自動車にも置いていかれるぐらいの加速しかしてくれない。ま、これはSTSもそうだった。トラクションコントロールやスピンを防止する装置がついているとはいえ、パワーがありすぎるクルマはこうでないとかえって乗りにくい。
もちろんアクセルを深々と踏み込んだときの加速は文句なしだ。出ているスピードが100km/hだろうが150km/hだろうがおかまいなしである。そこから文字通り「ストレスなく」ぐんぐん加速していく。これは快感である。これだけでこのクルマを買ってよかったと思わせるものがある。これに匹敵するのは(過去の経験からいえば)'72トランザム455HO(7500cc370hp)と'94BMW M3(3000cc280ps 5速MT)だけである。トランザムは3速ATで100km/h時に2500rpmという比較的高回転だったので、3速のまま5000rpmまで一気の加速であった。タコメータよりスピードメーターの上がるスピードが速い、という不思議な体験はこのクルマだけだ。M3は5速MTのダイレクトさで、3速に落とせば8000rpmまで一気(180km/hぐらいか?)。あとのクルマはいくら高性能だと言われていても高速では多少のストレスはある。ATでここまでの加速を味わえるという意味で、やはりCORVETTEはたいしたものだといわざるを得ない。