またまた更新をサボってしまった。
わがC6は走行距離34000kmを越えたところである。オイル交換も無事済ませた。

ところでC6のLS2エンジンのレッドゾーンは6500回転からとなっている。旧式のOHVで6000ccもあるエンジンが、下手なツインカムなみの6500回転まで回るわけはない、というのが今までの常識である。さすがアメ車、ハッタリも一流だなんて思っておられる方も多いに違いない。
ところがこれがアッサリ回るのである。それもヨレヨレになんとかそこまで回るというのではなく、一気に7000回転までいきそうな勢いで回ってしまう。
実は納車されて最近まで、面倒なのでDレンジに入れっぱなしで走っていた。踏み込めば2速に落ちてエンジンもそれなりに回っていたはずだが、スピードが出ているとDレンジではちょっとでもアクセルを抜くと3速に上がってしまう。アクセルを床が抜けるぐらい踏み込んだ状態を保たないかぎりすぐ3速に上がってしまう。2速フルスロットルの加速はすさまじいものだから、恐怖感から無意識にアクセルを抜いてしまうのである。結果的に5000回転ぐらいまでしか回していなかったと思う。もっとも、それでも十分速いので不満は感じることもなかったのだが。
そこで、ここにきて本当に6500回転まで回るのか試してみた。実験は簡単である。シフトレバーを2速に固定して走ってみるだけである。仕事からの帰り道、ずっと2速に入れっぱなしで走ってみた。
常識では考えられないほどのハイギアードなC6である。2速3000回転ですでに80kmに達する。ということは6500回転まで回すと約170km出ることになる。4000回転を超えると排気音がいっそう凄みのある「バリバリ」という音になる。2速で走る街中は、トルクが有り余って加減速が自由自在でまことに楽チンでよろしい。
高速に入って80km、3000回転からアクセルを踏み込むと(フルスロットルではなく、9割ぐらいの踏み込み)、想像を絶するこの世のものとも思われない加速にみまわれた。それこそ6500回転まであっと言う間である。こういう加速は今までもこのC6で何度も経験しているはずなのだが、今まではすぐにアクセルを無意識に戻していたから、すぐに3速に入ってしまい、2速の加速をじっくり味わうことがなかったのだろう。あわてて見ると、タコメーターの針は6500回転を越えて7000回転に達しようとしている。この時点でアクセルを緩めてスピードメーターを見ると167km(フロントスクリーンに映るデジタル表示)であった。
いまどき7000や8000回転まであっという間に回るクルマはいくらでもある。だが、違うのはその到達速度だ。レッドゾーンまで回しても2速で100km少々、あとは3速でヨロヨロというのが普通のクルマである。2速1000回転30km弱から6500回転170kmまで一気というクルマは他にはまずないだろう。シフトアップに要するタイムラグは馬鹿にはできない。だから最近の6速や7速といった多段変速機は私は好きではない。せわしなくシフトアップを繰り返すだけでぜんぜん速くないからである。