
相変わらずヘタな写真で申し訳ない。当時はカメラなど興味がなかったのでこんなんしかない。
このC5には98年4月から01年3月まで乗った。走行距離は10000キロちょっとだった。トラブルはまったくなかったと記憶している。いかにもアメリカンというド派手なブルーメタリックがお気に入りだった。今のC6にこの色がないのは残念である。昔乗っていた’72トランザム455HOもこれと同じような色であった。たしか「ルーサン・ブルー」という名前だったと思う。ルーサンとはなんぞや?と思って調べてみると「アルファルファの別名」とあった。まあ、濃くもなく薄くもないド派手なブルーである(笑)。
C5とC6の違いであるが、スペックでいうとエンジン排気量が400ccアップ、馬力が50馬力アップ、前後のオーバーハングの減少、逆にホイルベースの延長といったところが主な変更点である。スタイリングには賛否があるだろうが、前後のオーバーハングが減って間延びした感じがなくなったのは好ましい。ただフロント周りの造形はどちらも×だ。もっと精悍な表情を出して欲しかった。このへんがアメリカ車が受けない理由なのかもしれない。
走りはまったくといっていいほど違う。C5ははっきり言って乗っても全然楽しくなかった。低速トルクが弱く、ボディ剛性も弱く、足周りだけが異常に固い、そんなレーシングカートのようなクルマである。エンジンがモリモリと力を出してくるのは3500rpmあたりからである。街中で3500回転も回す場面などない。なんせ4速3000回転だとすでに200km/hを超えてしまうほどの超ハイギアードである。せいぜい2000回転も回せば普通に走れるのだが、この辺のエンジンフィールがなんともあいまいで手ごたえがない。回したときの感触もザラザラした感じでいかにも古臭いエンジンという印象であった。もちろん、それでも355馬力だから絶対的な速さでは不満はなかったが、フル加速するとエンジンも足回りもミッションもなんとなく頼りなくて壊れそうな感じがしたように記憶する。というわけで当時一緒に乗っていたキャデラック・コンコースだとかアストロに乗る機会の方が多かった。こっちのほうが楽チンだったから。